実家を壊すと決めるまでの数ヶ月が、いちばん重い時間でした。「壊す」と口にするたびに、生まれてからずっとそこにあったものが消える気がしていました。それでも決めなくてはならなかったので、決める前に何を確かめたかを残しておきます。結論を急ぐ必要はありません。
最初に重かったのは、まだ見たことのない状態を想像してしまうことでした。
ここで分けたのは、悲しさと判断です。悲しさは抱えたままでよい。判断だけは、材料を見て決める。この2つを同じ場で扱うと、どちらも進まなくなると感じました。
※税金や制度、名義の扱いは地域と状況によって変わります。ここは判断せず、専門家に確認してください。
取り壊しは手段の一つで、目的ではありません。私は目的の違う道を並べてから比べました。
比べる軸は2つに絞りました。「先にお金を出すか、あとで時間を使うか」と、「家を残したいのか、土地を残したいのか」。この2つを家族でそろえると、話が感情から少し離れます。
取り壊しは、見積もりから工事の完了まで1〜3ヶ月程度と言われることが多く、かかる期間は地域や時期で異なります。費用は建物の大きさや構造、残す物の量、地域によって大きく異なります。売却まで進む場合は、相談から引き渡しまで数ヶ月から1年程度と言われることが多く、こちらも地域・時期で異なります。金額は地域・時期で異なります。同じ家でも条件で幅が出るので、私は「いくらか」より先に「いつ、誰が、どこに相談するか」を決めました。
実際に動いた順番です。
相談先を分けたのは、ひとつの窓口にすべてを聞くと、答えが偏る気がしたからです。そして、気持ちの話は家族ではなく友人に聞いてもらいました。家族に感情をぶつけると、手続きの話が毎回はじめに戻ってしまいました。
壊すか残すかを決める前に、費用と手順の目安を知っておくと、家族に説明しやすくなります。決めるのはその後でかまいません。
実家の売却・片付けを無料で相談する相談は無料 / 費用・条件は各社の案内によります相談は無料で受けられますが、対応してくれる範囲や連絡の方法、日程の調整のしかたは各社の案内によって異なります。費用は地域・時期で異なるため、申し込む前に条件を確認しておくと安心です。
解体の日、私は立会いませんでした。その代わり、壊す前に撮った写真を家族で共有しました。家が無くなっても、記録と、家族で決めた順番は残ります。悲しさを消してから決めることはできないので、悲しさを持ったまま、確かめるべきことを確かめて決める。それが今のところ、いちばん後悔が少ない進め方でした。